双翅目の科についてごく簡単に解説します。文献は主に日本産の種を同定する際に有用なものを挙げています。
採集難易度は、比較的身近な環境でも見られる種を含む科では低めですが、もちろん種によって採集難易度が違いますので、目安程度で考えて下さい。
同定難易度は、1)属・腫の数が多い、2)微細な形態差での同定が必要、3)同定の手引きとなる文献が少ない、4)分類学的研究が進んでいない、などを指標としていますが、もちろん科の中でも同定難易度が高い/低い分類群が混ざっていますので、あくまで参考程度です。
日本既知種数および推定日本未知種数は、中村 (2016) およびその後に出版された文献を参照しています。
参考文献
中村剛之 2016. フォーラム 『日本昆虫目録第8巻双翅目』の出版と日本産双翅目相の解明度について. 昆蟲 (ニューシリーズ), 19(1): 22-30
ほとんどの種で幼虫・成虫共に肉食性で、他の昆虫などを餌としている。湿地・河川・海岸・林床・樹上・草地など多様な環境で見られる。その分種数は多いが、特に日本産の種は研究が遅れており、同定は容易でないことが多い。
文献:桝永 (2005)、三枝 (2008)、田悟(2010; 2012; 2015; 2018)、Yang (2011)、Negrobov et al.(2014; 2015; 2016)
➡アシナガバエ科の解説ページへ more about Dolichopodidae
頭部のほとんどが複眼からなる双翅目。草地や樹上で見られる。日本産種については、Morakoteらによる一連の総説があるが、小型の種が多いため同定には慣れが必要。
文献:Morakote and Hirashima (1990a, 1990b, 1990c, 1990d)、Morakote et al. (1990a, 1990b)
吸血性の種などを含むため、害虫としての研究が進んでいる。比較的大型の種を多く含むため、同定形質の観察難易度は高くない。なおアブ科はメスで同定するのが通例になっており、オスでの同定はメスに比べ難しい。
文献:Takahashi (1962)、Hayakawa (1985)、早川 (1990a, 1990b)
小型の双翅目で、体色が銀色であることが多い。幼虫がアブラムシなどを捕食するため、害虫駆除に利用されることが期待されている。世界的にも種数は多くなく、日本から記録されている種も少ない。
文献:Kato (1949)
原始的な双翅目の科の一つとされる。主に清流・渓流に生息し、幼虫は流れの中にある岩に張り付いて生活している。
文献:Kitakami (1931)、津田 (1962)、三枝 (2008)
アミカ科と並んで原始的な双翅目の科の一つ。アミカ科同様渓流に生息。日本産種はニホンアミカモドキ Deuterophlebia nipponica 1種のみが記録されているが、採集記録は極めて少なく、絶滅危惧II類に指定されている。
文献:Kitakami (1938), 津田 (1962), 西尾 (2001,2004, 2011, 2013)
➡アミカモドキ科の解説ページへ more about Deuterophelbiidae
衛生害虫として有名な種を含む科。草地・海岸などのほか、家屋内など身近な環境でも見られる。種数も多く、一部の顕著な種を除いて同定は容易でない。日本産種は『日本のイエバエ科』(2003)でまとめられたが、まだ相当数の未記録種を抱えているとされる。
文献:Shinonaga and Kano (1971)、Shinonaga (2003)、大石・村山 (2014)
アシナガバエ科に近縁で、多様な形態・生態をもつ種数の多い科。メスへ求愛餌を用いて求愛行動をする種が知られる。森林や河川、草地などで比較的普通に見られ、属までの絵解き検索表があるが(三枝 1995)、極めて多数の未記録種を抱えている科で、種までの確実な同定は簡単ではない。セダカバエ科 Hybotidaeなどを亜科として扱うこともあるが、近年は別の科として扱われることが多い。
文献:三枝 (1995)、三枝 (2008)
オドリバエに形態が似るが、本科はムシヒキアブ上科に含まれ、オドリバエ上科に含まれるオドリバエ科とはあまり近縁ではない。日本では九州・南西諸島からクロオドリバエモドキ Hilarimorpha nigra が知られるが、確実な記録は2例と幻の存在であり、さらなる記録がまたれる。
文献:Saigusa (1973)、三枝 (2008)
文献:
ヒトスジシマカなどヒトの血を吸う種を含むため極めて知名度が高いが、多くの種はヒトの血を吸わず、見た目が不快なこと以外は無害。マラリアやデング熱を媒介する種もおり、防除の観点から分類学的研究も非常に進んでいる。日本産種も非常によく調べられており、未知種が発見できる可能性は低い。
文献:田中 (2005)
脚が極めて長く、大型になる双翅目。捕獲自体は比較的容易であるが、もろく壊れやすいため綺麗に標本にするのは容易でない。ヒメガガンボ科を含むこともあるが、分けることが多い。
文献:中村 (2005)
小型のガガンボ科といった形態の科。冬季にも見られる数少ない科で、ガガンボ科と違い翅を重ねて止まるという特性がある。
文献:Nakamura and Saigusa (1997)
いわゆる Gnat と呼ばれるキノコバエ上科に含まれる。キノコバエ科の亜科として扱われることもある。腐食性や菌食性の種が知られる。日本産種は翅に紋がある種が中心。
文献:
いわゆる Gnat と呼ばれる、キノコバエ上科に含まれる分類群。キノコバエ科などに近縁で、キノコバエ科に含む場合もある。生態などはわかっていない点が多い。日本産既知種は1種、マダラカモドキ Lygistorrhina pictipennis のみ。
文献:Okada (1937)
中型から大型になる双翅目で、森林などで見られる。クサアブ科 Coenomyiidae、クシツノアブ科 Rachiceridaeを本科に含めて扱うこともある。
文献:Nagatomi and Saigusa (1969)、永富・大石 (2003)
森林の朽木などで見られる双翅目。キアブ科によく似る。日本での分布記録は多くない。
文献:Nagatomi (1993)、永富・大石 (2001)
極めて少数の種を含む科。ハルカ科を含むとされることもある。キノコバエを大きくしたような形態で、全長は1cmを超える。北海道では比較的普通。日本からはモイワキノコバエモドキ Pachyneura fasciata 1種が記録されている。
文献:Okada (1934)
樹木や草本の上で普通に見られる科。虫こぶを形成する種もいる。体色が黄色と黒の種が目立つが、ハモグリバエ科にも似た配色の種がいるため注意。日本産種はKanmiya (1983) で一度まとめられているが、その後も新記録種が追加されている。
文献:Kanmiya (1983; 2006)、上宮 (2014; 2016)
自然度の高い山地などでみられる。絶滅危惧種に指定されている種もいる。キアブ科に含めることもある。
文献:
触角がくし状に変形しているのが特徴。生息記録は少ない。
文献:
全世界既知種数 約10
日本既知種数 2
推定日本未知種数 8
採集難易度 ★★★★
同定難易度 ★★★
かつてはキノコバエモドキ科に含まれた科だが、近年では独立した科とするのが一般的。日本にはヤマトクチキカ Axymyia japonica など2種が知られるが、他に数種の未記録種があるとされる。
文献:Ishida (1953)
森林などで見られる科。形成されて時間の経った二次林で種数が豊富と考えられている。日本産種はSueyoshi (2006)で一度まとめられたが、南西諸島の種などで研究が不十分である。
文献:Sueyoshi (2006)
小さく目立たない種のため見落とされていたのか、近年まで日本から記録がなかった科。腐肉などに集まる。分布情報はまだ少ないが、関東、近畿地方から見つかっており、さらなる採集記録の追加が待たれる。
文献:加藤 (2013)、Kato and Tachi (2016)、大石(2017)
➡クチキバエモドキ科の解説ページへ more about Acarthophtalmidae
コウモリに寄生して吸血するハエ。翅はなく、クモのような外見をしていることからこの和名がある。体長が小さく同定難易度は低くない。Maa (1976) "A synopsis of Diptera Pupipara"で、日本産の主な種について交尾器の図示等がある。
文献:Maa (1976)、Mogi (1979)、Mogi et al. (2002)
植物や菌類を利用する小型の双翅目。人家の水回りなどに発生することも多く、衛生害虫・農業害虫として駆除対象となることが多い科。分類学的研究は世界的に極めて遅れており、全世界で1万種以上の未記載種がいるとされ、系統学的な位置づけも明瞭でない。日本産種の研究も進んでおらず、解明率は1割程度とされている。
文献:笹川 (2003)、須島 (2004)
小型の黒い双翅目で、果実等を食害することがあるため害虫としても扱われる。日本産の既知種数は多くなく、未記録種の追加が見込まれる。
文献: 笹川(1958; 1964), MacGowan and Okamoto (2013)
➡クロツヤバエ科の解説ページ more about Lonchaeidae
動物の死骸や糞を利用する種が多く、一般的なハエのイメージに近い科。衛生害虫として研究が進んでいる科で、日本産種の分類学的知見は比較的蓄積されている。
文献:Kano et al. (1967)、倉橋 (2010)
早春に雑木林などで一斉に発生することが知られる科。幼虫が集団で地面の上を移動する、大量の個体が群飛するなどの性質が知られ、不快害虫としても扱われる。ヒゲナガケバエ科、トゲナシケバエ科を含めることもある。
文献:Hardy and Takahashi (1960)、Okada (1938)、須島 (2004)
外見はショウジョウバエ科に似た小さな科。ただし分類学的にはさほど近縁ではない。日本産種は Sueyoshi and Mathis (2004) で5種が記録されている。
文献:Sueyoshi and Mathis (2004)
ナミキノコバエ科に含むこともあったが、現在は独立した科とするのが一般的。幼虫は朽木やキノコ等で生活するとされる。
文献:Sasakawa (1963)、Saigusa (1973)
海岸性の双翅目。非常に種数の少ない科で、日本からの記録も少ない。ベッコウバエ科に含むこともある。
文献:岡留(1971)、Mathis (2011)
カ科に似た姿の種を含む科。近年、亜科として扱われていたチスイケヨソイカが独立した科となった。田中他(2006)『皇居の内濠より得られた原生動物』にて2種の幼虫の記録があるが、採集記録は多くない。
文献:田中他 (2006)
➡ケヨソイカ科の解説ページ more about Chaoboridae
クモバエ科同様、コウモリに寄生して吸血するハエ。ただしクモバエ科と違い翅はある。基本的に生きたコウモリからしか得られず、採集は難しい。
文献:Maa (1976)、Mogi et al. (2002)
頭部が非常に小さく、胸背部が盛り上がる、特異な形態の双翅目。成虫は花の蜜などを摂食しているが、幼虫はクモ寄生者であることが知られる。日本産種に関する情報は少ない。
文献:Schlinger (1971)
ガガンボ科に似た形態であるが、腹部にくびれがあるという特徴がある。日本からはオビコシボソガガンボが比較的普通に知られる。しかしヒメコシボソガガンボ属の種は採集記録が少ない。
文献:Nakamua and Saigusa (2009)
中型~大型の種を含む科。日本産種は故永富博士によってある程度記載されているが、まだ一定数の未知種を含むと考えられている。幼虫が水生の種も知られている。
文献:Nagatomi (1958, 1960, 1961) など断片的
体長は大きくても3mm程度の小型の科。シダ植物の下などで網を振ると採集されることがある。日本からは3種程度が知られるが、Teratomyza japonica (Papp, 2011) 以外は学名未決定で、種までの正確な同定は難しい。
文献:三枝 (2008)、Papp (2011)
➡シダコバエ科の解説ページへ more about Teratomyzidae
体長2-7mm程度の種が中心で、種数は非常に多い。翅や胸部に模様がある種もある。日本産種の研究は散発的に進んでいるが、まだ未記載種も残っており、属によっては種までの同定が確定しないことも多い。
文献:Sasakawa and Ikeuchi (1982, 1983, 1985)、Sasakawa (2002)、Sasakawa (2005)、Okadome (2010, 2011)
アフリカ大陸に多い熱帯系の科。多くの種で、眼が撞木のように左右に突き出している。日本からは、1997年にヒメシュモクバエ Sphyracephala detrahens が八重山諸島から発見されている他は知られていない。
文献:Ohara (1997)
数mm程度の小さい双翅目。台所などに現れる「コバエ」の一部はショウジョウバエの仲間であり、ごく普通に見られる種を含む。キイロショウジョウバエは実験動物としても有名で、分類や生態などの研究はかなり進んでいる。果物などに集まる。
文献: 岡田 (2000)、三枝 (2008)
哺乳類や鳥類に寄生して吸血するハエ。体は扁平で、翅がある種とない種がある。偶発的にヒトに付着、吸血することもあるとされる。卵は産まず、幼虫は雌の体内で育つ。
文献:Maa (1979)、Mogi et al. (2002)
クロコバエ科ともいう。体長1-3mm程度の小型の科。捕食性の昆虫やクモが得た獲物に飛来して盗み食いする習性が知られている(労働寄生)。幼虫がアリの巣を利用する好蟻性の種も知られる。日本産種の文献は乏しい。
文献:Brake (2000)
オドリバエ科に含めることもある。胸部が丸く膨らんだような姿をしている種が多い。
文献:
カやガガンボのように細長い体型で、数珠玉を連ねたような触角をもつ双翅目。植物に寄生して虫こぶを作る種が知られ、農業害虫と扱われる種もいる。
文献:
比較的自然度が高い森林などで見られる大型の双翅目。数は少なく、絶滅が心配される種もいる。
文献:
カに似た形態の、吸血性の双翅目。近年ケヨソイカ科から独立した小さな科。カエルから吸血しているとされ、専らライトトラップやカエルの鳴き声トラップなどで採集される。
文献:Miyagi (1980)、宮城他 (2008)
体長1-2mm程度の小型の種。種数は少ない。動物に寄生する種や腐肉食の種がいる。日本からは、鳥のヒナ等に寄生するトリチスイコバエなど、3種が知られているが、非常に小型で目立たないため、目に触れる機会は少ない。
文献:Iwasa et al. (2000, 2008), Stuke and Tago (2017)
➡チスイコバエ科の解説ページへ more about Carnidae
ほとんどの種の成虫は腐肉食で、幼虫は腐肉のほか燻製やチーズなども利用する。その特徴を利用し、カース・マルツゥ(イタリアのチーズの1種)を作る時には、意図的にチーズバエの幼虫を用いて発酵させる。腐肉トラップなどで得られる。
文献:Iwasa (1998)
キノコバエ科に含むこともあるが、近年では独立した科とされる。非常に小さい科で、日本からは2属3種が知られる。
文献:Sasakawa (2004)
毛で覆われたハート型の翅をもつ科で、蛾のような外見から英名を moth flies という。日本産種は徳永博士らによる一連の研究があるが、研究は不十分と考えられ、確実な同定は簡単ではない。
文献:Tokunaga and Komyo (1954, 1955a, 1955b), Tokunaga (1958, 1961), Quate (1966), Jezek and Mogi (1995)
キノコバエ科に含むこともあるが、独立した科とされることが多い。幼虫が発光するヒカリキノコバエなどが含まれる。他のキノコバエ類と同様、分類学的研究は十分とはいえない。
文献:Okada (1938)
文献:岩佐(2017)
ツリアブによく似た外見をしている。バッタ目(直翅目)などに寄生する。南日本を中心に記録があるが少ない。
文献:
漢字で書くと吊虻。全身がもふもふの毛で覆われ、可愛らしい見た目をしている。長く伸びた口吻で蜜などを吸う。ハチ目(膜翅目)やバッタ目(直翅目)などに寄生。早春に見られるビロウドツリアブや、ポケモンのモデルになったトラツリアブが有名。
文献:
和名にハチモドキバエとつくように、ハチのような外見の種。
文献:
文献:
ケバエ科とよく似た特徴をもつ。ケバエ科に含めることもある。
文献:
糞などを利用して生活するチャバネトゲハネバエなど、人家回りでも見られる種を含む科。
文献:
文献:
アシナガヤセバエ科ともいう。樹皮の上などで見られる、細長い体つきの種。
文献:
文献:
キノコバエ科ともいう。水辺や樹上、菌類の周辺などでよく見られる双翅目。ツノキノコバエ科などを含むこともあるが、ここでは分けて扱う。害虫とされる種もあるが、日本産種の分類学的研究は双翅目全体の中でもとりわけ遅れており、おびただしい量の未記録属、未記録種があるとされる。そのため、一部の種を除いては、正確に同定するのは困難を極める。
文献:Sasakawa and Kimura (1974)、Sasakawa (2008)
文献:Kurahashi and Kakinuma (2015)
腐食した植物性のものから発生する小さな種を含む科。触角が棍棒状になる。
文献:
文献:
動物の糞などを利用していると考えられている。コウモリのグアノを利用する種もいる。
文献:
文献:
文献:
河川敷や海岸などの湿ったところでみられる。ミギワバエ科に似た小さな種。
文献:
ユスリカに似た外見をしている。一部の種は吸血性で、ヒトなどの動物の血を吸うものがいる。研究は十分でなく、同定は難しい。
文献:
後脚が太く、跳ねるように飛ぶ様子がよく見られる。人家でもよく見られ、コバエと総称される中には本科の種が混ざっている。翅がない種、アリやシロアリを利用する種など多彩な生態をもつが、研究は極めて遅れている。
文献:
花に訪れる種が多く、公園や植え込みなど身近な場所でもよく見られる比較的大型の仲間。黄色と黒の体色のものが多く、ハチと間違えられることも多いが、刺すことはない。双翅目の中では比較的人気が高く、近年分類学的な研究が進みつつある。
文献:双翅目談話会(2002)
文献:
小型の双翅目で、ショウジョウバエなどに似た外見をしている。記録は多くないが、特徴が少なく目立たないために見過ごされている可能性もある。
文献:
文献:
2属55種の小さい科。いくつかの種で、幼虫が樹皮の下で生活し、成虫も樹皮上で見られることがある。日本では Strongylophthalmyia 属の種が数種知られるほか、未知種もいるとされる。
文献:Iwasa (1992, 1995), Iwasa and Evenhuis (2014)
原始的な双翅目の1群で、Tokunaga (1932) によりその存在が初めて示された。世界的にも種数が少ない。春先に渓流で群飛することが知られるが、産地は極めて限られており、採集記録は非常に少ない。
文献:Tokunaga (1932)
文献:
海岸でみられる双翅目。日本産の既知種はハマベバエ Coelopa frigida のみ。
文献:
幼虫が葉にもぐって生活する種を含む科で、農業害虫となる種を含む。幼虫が葉を食べる様子が落書きをしたように見えることから、絵描き虫などと呼ばれる。
文献:
春に現れるカのような姿のためハルカの名がある。キノコバエモドキ科に含まれることもある。世界的にも種数の少ない科で、日本からは固有種のハマダラハルカ Haruka elegans 1種のみが知られるが、絶滅危惧種に指定されており数は多くない。
文献:Okada (1938)
ニセミバエ科ともいう。
文献:
文献:
熱帯に多い種で、日本からは2種が知られる。クロメマトイ Cryptochetum nipponense は、目や眼鏡にまとわりつくように飛来してくる。幼虫はカイガラムシの内部寄生者として知られる。
文献:Foote and Arnaud (1958), Sasakawa and Arnaud (1960)
動物に寄生して吸血するハエ。ウシバエ科やウマバエ科を独立の科とすることもある。
文献:
文献:
ガガンボ科に含むこともある。ガガンボ同様、身近な環境でもよく見られるが、おびただしい数の種があり、最も未知種が多い仲間の一つ。
文献:
カバエ科に含まれるともされる科。種数の少ない科で、日本からはナミヒメカバエ Mycetobia pallipes 1種のみが記録されている。未知種がいる可能性もあるが、記録は少ない。
文献:三枝 (2008)
文献:
文献:
文献:
文献:
モモブトホソバエ科とも。体長10mm前後になる。図鑑等ではクロフトモモホソバエが紹介されることが多いが、よく似た別種と混同されていることが多い。
フトモモホソバエ科の解説ページへ more about Megamerinidae
文献:市毛 (2018)
文献:
動物の糞や腐食質のものに集まるハエ。ハヤトビバエ科ともいう。
文献:
幼虫が獣糞などを利用する種を含む科。ヒメフンバエがもっともよく知られる。
文献:
腐肉や獣糞、樹液などを利用する比較的大型の双翅目。べっ甲のような体色をしたベッコウバエが比較的よく見られる。
文献:
文献:
文献:
文献:
文献:
マルズヤセバエ科 Micropezidae
全世界既知種数 約500
日本既知種数 7
推定日本未知種数 1-7
採集難易度 ★★★
同定難易度 ★★★~
文献:
水辺や湿地に多いハエ。藻類など植物質のものを餌とする種や、カマバエの仲間のように肉食の種がいる。日本国外では、石油の中に住む種や、成虫が水の中に潜る種など多様な生態のものが知られる。
文献:
湿った環境などでよく見られる。ハチのような外見のものや、金属光沢のある体のものなど多様な種がいる。
文献:
ミツバチに寄生する、シラミのような体型の翅のない双翅目。日本からは世界的に分布するミツバチシラミバエ Braula coeca が分布するとされるが、正確な標本記録がなく、近年採集されたという情報も皆無である。
ミツバチシラミバエ科の解説ページへ more about Braulidae
文献:江崎 (1922)
果実などを餌として利用する双翅目。一部の種は農作物に深刻な被害をもたらすことがあるため、農業害虫として防除される対象になる。
文献:
他の昆虫などを捕食する肉食の双翅目。自分の体より大きい獲物をとらえることもある。
文献:
体長約9-60mmの、中型~大型の種を含む科。熱帯に種数が多く、世界最大の双翅目Gauromydas heros も本科に属する。日本にはムシヒキアブモドキ Nemomydas gruenbergi 1種のみが、八重山諸島に分布していることが知られる。
ムシヒキアブモドキの解説ページへ more about Mydidae
文献:Nagatomi and Tawaki (1985)
ハチのような外見の種を多く含む双翅目。幼虫はハチの仲間に寄生することが知られている。南米などには、ゴキブリなどに寄生する種も知られている。
文献:
ニセケバエ科に近縁な種数の少ない科。マガリスネカ科ともいう。自然林などに生息するが、生息記録は限定的で、日本産の二種はいずれも環境省のレッドリストに掲載されている。
文献:
オワイバエ科ともいう。和名は京都府の旧夜久野町で日本産の種がはじめて発見されたことに由来する。トゲハネバエ科に含まれることもある。生態は不明。
文献:
主に湿地などでみられる双翅目。幼虫は貝類に寄生する。
文献:
動物や昆虫に寄生するハエ。特定の種に寄生する種も多く、種数は極めて多い。種の同定は一部の種を除いて難しい。
文献:
河川や湿地に生息する双翅目。翅の先がとがる。
文献:
身近な環境にごく普通に見られる。カに似た姿だが血は吸わない。蚊柱を作って群れ飛んでいる様子がよく見られる。幼虫は水生。未知種が多数いる。
文献:日本ユスリカ協会(2010)
幼虫は渓流や流れのある岩場などに張り付いて生活している。成虫は飛翔能力が弱く、幼虫が住む環境の近くでみられることが多い。
文献:川合・谷田(2018)
胸部が肥大しヨロイのように翅を覆うという、一見甲虫のような見た目の双翅目。熱帯地域に多い。日本では対馬に1種が知られるが、近年の記録がなく、現在の生息状況はよくわかっていない。
ヨロイバエ科の解説ページへ more about Celyphidae
文献:Tenorio (1974)
寄生性の双翅目。日本では比較的最近記録された科(1994年)。海外ではワラジムシやダンゴムシに寄生することが知られるが、日本でみられる種の寄主はよくわかっていない。
文献:
あなたもジンドゥーで無料ホームページを。 無料新規登録は https://jp.jimdo.com から